【100日100話】 040 小さきものの宿命

   

今日のお題は「われから」です。
ぐぐって一番に画像が現れ、叫びそうになったのは秘密です。

小さきものの宿命


ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……
ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……

――かつて大群で鳴らした音を、老いた一匹が奏で続ける。

ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……
ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……

――波が藻を揺らす故に起こる音は、その波が為に届かない。

ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……
ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……

――かつては秋を告げるとされた。まだ大群で藻を埋めていた頃。
――彼らを名付けた言葉すら、今や大海で消えかけている。

ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……
ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……

――老いた体を藻にのせて、揺らされながら音を鳴らす。
――見る者、聞く者、語る者すら去りゆく中で、儚いまでに世を揺らす。

ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……
ワゥェイクァワゥェイクァワゥェイクァ……

ついと、大魚がよぎった。