【100日100話】030 果てなき夢想の頃

   

今日のお題は「うろこぐも」です。

果てなき夢想の頃

釣りが一段落し、弁当を食べていたときだ。

唐突に子供が空を指さし、あんな魚をいつか捕る、と息まいた。

その先には秋らしく高い空、そして細かな積雲の大群。

「なんだ、イワシを一網打尽にしたいのか」

「ちっげえよ! あんだけでっかい魚を捕るんだ!」

あーっちの方が頭で、こーーーんないったら尾があって、と腕から足まで全身で表す我が子が落ちないように脇を抱えつつ、苦笑が浮かんだ。

――血は争えないものらしい。子供も、親も。

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お試しであとがき付けます。

英語圏でいうslash storyを意識して短めなネタをひとつ。オチがちょっと弱かったかなー。

うろこぐもって、世界の結構広い範囲で年中見られるものらしいんですが、日本では特に秋によく見られることで季語になった面があるようです。

うろこ雲が発生するのは天気が悪くなる前触れ、というのも今回初めて知りました。

夏の間はずっと高気圧が覆っていたのが、季節の変化で台風などの低気圧が入ってきやすくなりますよね。

そうして雨天が増えるために、前触れであるうろこぐもは、よけいに秋に目につきやすいのかもしれません。

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