【100日100話】039 真相は如何

   

またたびでも撒いてるのか、と尋ねると、至極まじめな顔で首を振る。その周りにはもふもふとした猫が鈴なり、団子になった。

「お腹いっぱいなのかもしれませんね~」

餌を持つ手の立つ瀬がない、と顔に出ていたのかそう言われる。餌といってもかつ節だけどな。やはり猫缶や刺身でないとだめなのか。
そんなことをつらつら考えている間にも、もふもふと猫の鈴なりは続いていく。白、黒、茶、灰、トラ、サバ、ミケ、他。むしろ登山かアスレチックかの勢いだ。あ、頭にのった。

「せんぱ~~~い、そろそろいい加減重いです~~~」

成猫1匹3キロ~5キロ。15もからめば成人が載っかるのに等しい。しかし2、3下ろしたところで他の猫が登ってくるから意味がない。

「仕方ない」
「見捨てるんですかぁっ?!」
「場合によっては」

本気で抗議の悲鳴を上げるのを捨て置き、かつ節の袋をパーティ開けにかっ開く。赤茶の薄片を適当に揺らしてばらまけば、香ばしい匂いにつられたらしい猫がぞろぞろと降りて群がった。

「かつお強いな」
「かじられましたぁ~」
「今のうちに行くぞ」

空の袋はしっかり回収して、足早にそこを離れる。ついてくる猫はいなかった。

「何だったんだ、あの鈴なりは」
「う~ん、魚座だからですかね~」
「体温とかじゃねぇの」
「低いですもん~。それに魚座は全てを受け止める星座なんですよ~?」

お前が魚顔だからだって方がまだ納得できる、と考えはしたものの、気にしているのを知っていたのでそちらは言わなかった。

今日のお題は「ねこあつめ」です。
かつお節を「かつぶし」ってうちでは時々言うのですが、これうちだけですかね?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク